アトピー性皮膚炎の治療薬と聞くと、ステロイドを思い浮かべる方が多いと思います。
ステロイドは、適切に使用すれば副作用のリスクが少ない薬です(*1),(*2)。
しかし、ステロイドに対してあまり良い印象をお持ちでない方もいらっしゃるかもしれません。
「一度使うとやめられなくなる」、「体に蓄積する」、「肌が黒くなる」など、ステロイドの副作用を心配するような声をよく耳にします。
本記事ではアトピー性皮膚炎の治療に使用する、ステロイド以外の塗り薬および、その使用方法について解説します。
ステロイド以外のアトピー性皮膚炎の治療には、どのようなものがあるのか知りたい方の参考にご覧ください。
非ステロイドのアトピー性皮膚炎用市販薬(塗り薬)
皮膚を保護する市販薬 | |||||
商品名 | 亜鉛華軟膏 | オリーブ油 | ポリベビー | 白色ワセリン | プロペト ピュアベール |
パッケージ | ![]() |
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効能 | 湿疹・皮膚炎、やけどによる潮紅、かぶれ、あせも、ただれ | 皮膚の保護、日焼け炎症の防止、やけど、かぶれ | おむつかぶれ、あせも、湿疹、皮膚炎、ただれ、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんま疹 | 手足のヒビ、アカギレ、皮膚のあれ、その他皮膚の保護 | |
販売 | |||||
皮膚を保湿する市販薬 | |||||
商品名 | ヒルマイドクリーム | ヒルマイドローション | ザーネメディカルスプレー | ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム | ケラチナミンコーワ乳状液20 |
パッケージ | ![]() |
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効能 | 手指の荒れ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、しもやけ(ただれを除く)、きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛 | 手指のあれ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、老人の乾皮症、さめ肌 | かゆみを伴う乾燥性皮膚(成人・老人の乾皮症) | ||
販売 |
この記事でわかること
アトピー性皮膚炎の原因
まず、アトピー性皮膚炎が悪化する原因について説明します。日常生活でのケアのためにも、原因について知っておくことは大切です。
①アレルゲン
②乾燥肌
③ストレス
アトピー性皮膚炎の原因①アレルゲン
皮膚に炎症を起こす物質は人によってさまざまですが、ほこり、ダニ、花粉、動物の毛、食べ物、カビなどが代表的なものです。
また、これらのアレルゲン以外にも、汗、衣類の摩擦、洗剤、化粧品も炎症を悪化させる要因になります。
アトピー性皮膚炎の原因②乾燥肌
皮膚には外部からのアレルゲンの侵入を防ぐバリア機能が存在しています。
皮膚にはバリア機能を高めるセラミドという保湿成分が含まれていますが、乾燥肌により肌の水分量が低下するとバリア機能が低下してしまいます。
アトピー性皮膚炎の原因③ストレス
精神的ストレスにより自律神経系や免疫系のバランスが崩れ、痒みがひどくなるということが報告されています。
また、痒みにより皮膚を掻きむしることで、バリア機能が低下して炎症が悪化し、痒みが増してさらにストレスになるという悪循環を引き起こしてしまいます。
アトピー性皮膚炎用塗り薬の種類
アトピー性皮膚炎に使用する塗り薬について紹介していきます。アトピー性皮膚炎の治療薬にはステロイド以外にもさまざまな種類があり、患者さんの状態によって異なる作用を持つ薬が使い分けられます。
ステロイド外用薬
ステロイドは皮膚の炎症を鎮めることで症状を改善します。
作用の強さにより、ストロンゲスト(I 群)、ベリーストロング(II 群)、ストロング(III 群)、ミディアム(IV 群)、ウィーク(V 群)の5つのランクに分類され、重症度や使用する部位によって使い分けます。
例えば、重症の皮膚炎の場合は、Ⅱ群のステロイドを使用し、軽症の場合はⅣ群以下のステロイドを使用するといった感ケースがあります。
また、使用する部位によって薬の吸収率に違いがあり、吸収率が高い部位ほど弱めのステロイドが使用されます。
例えば、顔など皮膚の薄い場所は薬の吸収率が高くなるため、原則としてⅣ群以下のランクのステロイドが使用されることが一般的です。
それぞれのランクの薬について、以下に記載しております。
強さ | 有効成分 | 品名 | 含有量 | 製造元 |
最も強い ストロンゲスト(1群) |
プロピオン酸クロベタゾール製剤 | グリジールクリーム・軟膏・スカルプ | 0.05% | 佐藤製薬(株) |
デルモベートクリーム・軟膏・スカルプローション | 0.05% | グラクソ・スミスクライン(株) | ||
マイアロンクリーム・軟膏・ローション | 0.05% | 前田薬品工業(株) | ||
マハディクリーム・軟膏・外用液 | 0.05% | 協和新薬(株) | ||
デルトピカ軟膏・ローション | 0.05% | 岩城製薬(株) | ||
酢酸ジフロラゾン製剤 | アナミドールクリーム・軟膏 | 0.05% | 岩城製薬(株) | |
カイノチーム軟膏・クリーム | 0.05% | 摩耶堂製薬(株) | ||
ジフラールクリーム・軟膏 | 0.05% | アステラス製薬(株) | ||
ダイアコートクリーム・軟膏 | 0.05% | ファイザー(株) | ||
非常に強い ベリーストロング(2群) |
フランカルボン酸モメタゾン製剤 | フルメタクリーム・軟膏・ローション | 0.1% | 塩野義製薬(株) |
フランカルボン酸モメタゾン | 0.1% | 岩城製薬(株) | ||
軟膏・クリーム・ローション「イワキ」 | 0.1% | 岩城製薬(株) | ||
酪酸プロピオン酸ベタメタゾン | アンテベート軟膏 | 0.05% | 鳥居薬品(株) | |
フルオシノニド | トプシム軟膏 | 0.05% | 田辺三菱製薬(株) | |
グリコベース軟膏・クリーム | 0.05% | 摩耶堂製薬(株) | ||
ソルニムクリーム | 0.05% | 東和薬品(株) | ||
ジプロピオン酸ベタメタゾン製剤 | ダイプロセルクリーム・軟膏 | 0.064% | 佐藤製薬(株) | |
ディーピーポロン軟膏・クリーム | 0.064% | 摩耶堂製薬(株) | ||
デルモゾールDPクリーム・軟膏・ローション | 0.064% | 岩城製薬(株) | ||
ヒズボットクリーム・軟膏 | 0.064% | 辰巳化学(株) | ||
リンデロン-DPクリーム・軟膏・ゾル | 0.064% | 塩野義製薬(株) | ||
ジフルプレドナート製剤 | サイベース軟膏・ローション | 0.05% | 前田薬品工業(株) | |
スチブロンクリーム・軟膏・ローション | 0.05% | 岩城製薬(株) | ||
ソロミー軟膏 | 0.05% | 辰巳化学(株) | ||
プラパスタ軟膏 | 0.05% | 小林化工(株) | ||
アムシノニド | ビスダーム軟膏 | 0.1% | 帝國製薬(株) | |
吉草酸ジフルコルトロン製剤 | アルゾナ軟膏・ユニバーサルクリーム | 0.1% | 東光薬品工業(株) | |
テクスメテン軟膏・ユニバーサルクリーム | 0.1% | 佐藤製薬(株) | ||
ネリゾナクリーム・軟膏・ユニバーサルクリーム | 0.1% | バイエル(株) | ||
ユートロン軟膏 | 0.1% | 辰巳化学(株) | ||
酪酸プロピオン酸ヒドロコルチゾン製剤 | イトロンクリーム・軟膏・ローション | 0.1% | 岩城製薬(株) | |
ハーユロンクリーム・軟膏 | 0.1% | 辰巳化学(株) | ||
パンデルクリーム・軟膏・ローション | 0.1% | 大正製薬(株) | ||
アンフラベートクリーム・軟膏・ローション | 0.05% | 前田薬品工業(株) | ||
サレックスクリーム・軟膏 | 0.05% | 岩城製薬(株) | ||
強い ストロング(3群) |
プロピオン酸デプロドン製剤 | エクラークリーム・軟膏・ローション | 0.3% | 久光製薬(株) |
アロミドンクリーム・軟膏 | 0.3% | 岩城製薬(株) | ||
プロパデルムクリーム・軟膏 | 0.025% | グラクソ・スミスクライン(株) | ||
ベクラシン軟膏・クリーム | 0.025% | 摩耶堂製薬(株) | ||
デキサメタゾンプロピオン製剤 | デルムサット軟膏・クリーム | 0.1% | 東光薬品工業(株) | |
メインベートクリーム・軟膏・ローション | 0.1% | 前田薬品工業(株) | ||
メサデルムクリーム・軟膏・ローション | 0.1% | 岡山大鵬薬品(株) | ||
デキサメタゾン吉草酸エステル | オイラゾンクリーム | 0.05%/0.1% | ノバルティスファーマ(株) | |
デキサメサゾン軟膏 | 0.1% | 佐藤製薬(株)/岩城製薬(株)/摩耶堂製薬(株) | ||
ザルックスクリーム・軟膏 | 0.12% | アボット・ジャパン(株) | ||
ボアラクリーム・軟膏 | 0.12% | マルホ(株) | ||
吉草酸ベタメタゾン製剤 | ケリグロール軟膏・クリーム | 0.12% | 摩耶堂製薬(株) | |
デルモゾール軟膏・ローション | 0.12% | 岩城製薬(株) | ||
トクダーム | 0.3mg,0.45mg/ 50cm2 | ニチバン(株) | ||
ノルコットクリーム | 0.12% | 辰巳化学(株) | ||
ベクトミラン軟膏 | 0.12% | 東和薬品(株) | ||
リンデロン-Vクリーム・軟膏・ローション | 0.12% | 塩野義製薬(株) | ||
フルオシノロンアセトニド製剤 | フルポロン軟膏 | 0.025% | 摩耶堂製薬(株) | |
ポリシラール軟膏 | 0.025% | 東和薬品(株) | ||
フルコート軟膏 | 0.025% | 田辺三菱製薬(株) | ||
中くらい ミディアム(4群) |
吉草酸酢酸プレドニゾロン製剤 | スピラゾンクリーム・軟膏・ローション | 0.3% | 岩城製薬(株) |
ユーメトンクリーム・軟膏 | 0.3% | 辰巳化学(株) | ||
リドメックスコーワクリーム・軟膏・ローション | 0.3% | 興和(株) | ||
トリアムシノロンアセトニド製剤 | ケナコルトA | 40mg/1mL | ブリストル・マイヤーズスクイブ株式会社 | |
トリシノロンゲル・クリーム | 0.1% | 東興薬品工業(株) | ||
ノギロンV軟膏・クリーム | 0.1% | ㈱ビオメディクス | ||
レダコートクリーム・軟膏 | 0.1% | アルフレッサファーマ(株) | ||
プロピオン酸アルクロメタゾン製剤 | アルメタ軟膏 | 0.1% | 塩野義製薬(株) | |
タルメア軟膏 | 0.1% | 富士製薬工業(株) | ||
ビトラ軟膏 | 0.1% | 岩城製薬(株) | ||
酪酸クロベタゾン製剤 | キンダベート軟膏 | 0.05% | グラクソ・スミスクライン(株) | |
キングローン軟膏 | 0.05% | 辰巳化学(株) | ||
クロベタポロン軟膏 | 0.05% | 摩耶堂製薬(株) | ||
パルデス軟膏・クリーム・ローション | 0.05% | 岩城製薬(株) | ||
酪酸ヒドロコルチゾン製剤 | デルマパール軟膏 | 0.05% | 廣昌堂(株) | |
アボコート軟膏 | 0.1% | 佐藤製薬(株) | ||
ロコイド軟膏・クリーム | 0.1% | 鳥居薬品(株) | ||
デキサメタゾン | グリメサゾン軟膏 | 0.1% | 藤永製薬株式会社 | |
オイラゾン軟膏 | 0.1% | 日新製薬株式会社 | ||
弱い ウィーク(5群) |
プレドニゾロン製剤 | プレドニゾロン軟膏 | 0.5% | ヴィアトリス・ヘルスケア合同会社 |
また、塗る量についても注意が必要です。
皮膚がしっとりする程度の量を塗る必要があり、塗る量が少なかったり、塗りむらがあったりすると期待した効果が得られないことがあります。
一つの目安として、口径5mmのチューブの場合、人差し指の先端から第一関節までの量が手のひらおよそ2枚分の面積を塗るのに適切な量だということが示されています。
ただし、塗る量は皮膚の状態によって変わる場合があるため、医師の指示に従う必要があります。
1日に塗る回数については特に決まりはありませんが、基本的には1日1回です。
ただし、一時的に症状が悪化した場合には、症状をはやく落ち着かせるために1日2回(朝、夕の入浴後)と塗る回数を増やすことがあります。
ステロイド以外の塗り薬
次に、ステロイドを含まない塗り薬について紹介します。
ステロイドとは全く異なる仕組みで炎症を抑える薬や、皮膚のバリア機能を高める薬があります。
プロトピック軟膏
プロトピック軟膏は、異常な免疫反応を抑えることで皮膚の炎症を鎮めます。
副作用のためステロイドでの治療が難しい方にも有効性を期待できる薬です。
プロトピック軟膏は皮膚の状態によっては使用できない部位があったり、1回の使用量に上限が設定されているため、塗り方については医師の指示に従うようにしましょう。
保湿剤
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能が低下していることがほとんどです。
保湿剤は皮膚のバリア機能を高め、アレルゲンの侵入を防いだり、痒みを予防するために使用されます。
基本的に1日2回、朝と夕に塗布するのが効果的で、そのうち1回は入浴後の塗布がおすすめです。
アトピー性皮膚炎対策の新薬
ステロイドやプロトピックとは異なる作用を持つ新薬が最近になって発売されました。
既存の薬での治療が困難な場合に、これらの薬を使用することがあります。
コレクチム軟膏
ヤヌスキナーゼ(JAK)という酵素の働きを阻害することで、異常な免疫の活性化を抑え、皮膚の炎症を鎮めます。
中等症以上のアトピー性皮膚炎に対しても有効性が示されてる薬です。
コレクチム軟膏は、全身性の副作用発現予防の観点から「1日2回、1回の塗布量は5gまで」という制限が設けられています。
また、皮膚の状態によっては塗ると症状が悪化する場合があるため、塗り方については医師の指示に従うようにしましょう。
モイゼルト軟膏
ホスホジエステラーゼ4(PDE4)という酵素の働きを阻害する薬です。
PDE4は炎症を抑制するシグナルを分解する酵素なので、この酵素の働きを阻害することで炎症が改善します。
モイゼルト軟膏は比較的副作用が少ない薬のため、使用上の制約はあまりありません。塗る回数は1日2回です。
アトピー性皮膚炎のステロイド外用薬の副作用は?
全身性の副作用
強いランクのステロイドを長期間かつ大量に使用すると、全身性の副作用が起こりやすくなります。
高血圧、糖尿病、満月様顔貌、クッシング症候群、副腎抑制など、ステロイドの長期使用で起こる可能性がある全身性の副作用です。
しかし、塗布する期間、部位、量を守って使用することで、これらの副作用は起こりにくいことが報告されています(*1),(*2)。
局所的な副作用
顔や陰部などの薬の吸収率が高い部位にステロイドを長期間使用すると、赤ら顔、ニキビ、皮膚線条(肉割れ)、皮膚の萎縮などの局所的な副作用が起こることがあります。
しかし、皮膚線条以外の副作用はステロイドの中止により改善する場合が多いです(*2),(*3)。
また、ステロイド外用薬使用後の色素沈着が起こることがありますが、これは炎症が長期間続いたことによって起こるものです(*2)。
ステロイドにより炎症がおさまることによって沈着した色素が目立つようになってしまうため、ステロイドの使用により色素沈着が起こると誤解されがちです。
つまり、色素沈着を防ぐために早い段階でステロイドなどの薬で炎症を鎮めることが重要なのです。
アトピー性皮膚炎のステロイド以外の市販薬
アトピー性皮膚炎のステロイド以外の市販薬には、皮膚を保護するものと保湿するものがあります。
それぞれの市販薬について紹介していきます。
アトピー性皮膚炎対策の皮膚を保護する市販薬
炎症によりバリア機能が低下している皮膚はアレルゲンが侵入しやすく過敏な状態となっています。
そのため、皮膚を保護する塗り薬を適宜使用して、皮膚をアレルゲンから守る必要があります。
亜鉛華軟膏
皮膚を保護して外部からの刺激から守ってくれます。
また、炎症を起こしている皮膚から出る浸出液を適度に吸い取ってくれるため、ジュクジュクした部位に使用するのに適しています。
オリブ油
スキンケア用にオリブ油があります。皮膚を保護したり、皮膚の水分の蒸発を防ぎます。自然由来のもので、皮膚への刺激が少ないのが特徴です。
ポリベビー
皮膚を保護する成分や痒みを鎮める成分が配合されています。
赤ちゃんのおむつかぶれやあせもなどにも使用できる塗り薬です。
白色ワセリン
皮膚を保護して外部からの刺激から守ります。アトピー性皮膚炎だけではなく、保湿剤として日常のスキンケアにも気軽に使用できるので、常備薬として置いておくのにおすすめです。
プロペト ピュアベール
プロペトとは、白色ワセリンの純度をさらに高めたものになります。
不純物が少ないので、顔などデリケートな部分に使用するのに適しています。
アトピー性皮膚炎対策の皮膚を保湿する市販薬
アトピー性皮膚炎では、皮膚に水分を保持するセラミドが少なくなっています。そのため、皮膚が乾燥しやすく、バリア機能も低下します。
保湿によりバリア機能を高めることで、症状の悪化を防ぎます。
ヒルマイドクリーム
保湿作用のあるヘパリン類似物質を含んでいる塗り薬です。
クリームタイプで伸びがよく、使用感の良い塗り薬です。
ヒルマイドローション
ヘパリン類似物質を含んだローションタイプの塗り薬です。
サラッとした使用感で、塗った後のベタつきが気になる方におすすめです。
ザーネメディカルスプレー
ヘパリン類似物質を含むスプレータイプの塗り薬です。
逆さにしても噴霧できるため、背中など手が届きにくい場所に使用するのにおすすめです。
ケラチナミンコーワ20%尿素配合クリーム
保湿作用のある尿素を含んだ塗り薬です。医療用のものと同じ濃度の尿素を含むクリームで、皮膚をしっかりと保湿してくれます。
ケラチナミンコーワ乳状液20
保湿作用のある尿素と痒み止めの成分を含んだ乳液です。
乾燥肌でかつ痒みを繰り返す部位の使用に適しています。
まとめ
最近になって、ステロイドとは異なる作用を持つ新薬が続々と販売されており、治療の選択肢は広がってきています。
また、炎症の悪化を防ぐ市販薬もあり、ステロイド以外の薬を組み合わせて治療していくことも良いでしょう。
アトピー性皮膚炎の重症化を防ぐポイントは、早い段階で治療を開始することです。まずは専門の医師に相談してみましょう。
(1)Takeda K, Arase S, Takahashi S: Side effects of topical corticosteroids and their prevention, Drugs, 1988; 36 (Suppl 5): 15-23.
(2)古江増隆:ステロイド外用薬の使い方:コツと落とし穴, アレルギー,2009; 58: 491―497.
(3)Furue M, Terao H, Rikihisa W, et al: Clinical dose and adverse effects of topical steroids in daily management of atopic dermatitis, Br J Dermatol, 2003; 148: 128-33.