ラーメンはもはや国民食と言われるまでに、多くの人に愛されるメニュー。
しかし、ヴィーガンの人にとっては、避けるべき材料が多いメニューでもあり、なかなか気軽に食べることができませんよね。
そこで本記事では、ヴィーガンの人でもおいしく、安心して食べられるラーメンの作り方をご紹介します。
ヴィーガン向けに食材を制限したラーメンですが、味は一般的なラーメンにも劣らない仕上がりになっています。
ヴィーガンの人はもちろん、カロリーを気にされている人にもおすすめのレシピとなっていますので、ぜひ最後までお読みください。
この記事でわかること
ラーメンによる健康への影響
ラーメンは健康の側面から見ると、注意すべき点がいくつかあります。特に健康への影響がでやすい点として、以下のことが挙げられます。
動物性脂肪
塩分
添加物、化学調味料
ラーメンスープの動物性脂肪
ラーメンのスープには、ベースとして肉の脂身を煮込んだものや、香味油としてラードや鶏油を使用するなど、動物性脂肪が多く含まれます。
動物性脂肪には飽和脂肪酸が多く含まれ、摂りすぎは肥満や血中総コレステロール増加などの脂質異常症を引き起こし、心筋梗塞などの循環器疾患のリスクを高める原因になります。
ラーメンスープの塩分
ラーメン1杯のスープには、種類にもよりますが約6.0〜8.0gの塩分が含まれています。
厚生労働省は1日の塩分摂取量について男性で7.5g、女性で6.5gを目標量としており、ラーメン1杯をスープで1日の半分以上の塩分を摂取してしまうことになります。
塩分の摂りすぎは高血圧や腎疾患、胃がんのリスクを高める可能性について報告されています。
参考: e-ヘルスネット – 厚生労働省
ラーメンの添加物と化学調味料
インスタントラーメンなどには、多くの添加物や化学調味料が含まれますが、特に注意すべき添加物はリン酸塩です。
リン酸塩の摂りすぎによって、カルシウムや鉄の吸収を阻害し、骨粗鬆症や貧血を引き起こす可能性があり注意が必要な添加物です。
ヴィーガンラーメンは自宅で作れる
ヴィーガンの人にとって、外食や市販品のラーメンは、どうしても動物性食品が含まれてしまうので使われている原材料のことを考えると、食べるのが難しいかもしれません。
しかし、麺やスープ、トッピングを工夫することで、おいしいラーメンを自宅で楽しむことができます!
麺の選び方
中華麺には、食感改善や色味を良くする目的で、副原料として卵黄や卵白が使用されている場合があり、麺選びには注意が必要です。
一般的な中華麺は避け、原材料を確認しながら以下のような麺を選びましょう。
- ・米粉麺
- ・こんにゃく麺
- ・豆腐麺
- ・春雨
- ・パスタ
意外に思われるかもしれませんが、パスタを重曹の入ったお湯で茹でることで、中華麺に近い風味の麺となります。
米粉麺やこんにゃく麺といった特殊な麺だと、スーパーなどに売っていないこともありますので、どこでも手に入るパスタを使用するのはおすすめです。
また、グルテンフリーにも対応したい方は、米粉麺やこんにゃく麺などを選ぶと良いでしょう。
スープの選び方
ラーメンスープは味の決め手として非常に重要な要素です。
動物性食品を使わずに麺やトッピングに負けない、しっかりとした味わいのラーメンスープを作るために、以下のような出汁等をベースにする方法が考えられます。
- ・野菜だし
- ・昆布だし
- ・干し椎茸の戻し汁
- ・豆乳&味噌
野菜だし、昆布だし、干し椎茸の戻し汁は、いずれも1種類だけではなく、異なるスープを2つ以上組み合わせることで、スープにより深い味わいが生まれます。
また、しっかりとした食べ応えのあるラーメンがお好みであれば、豆乳と味噌をベースにした担々麺風の食べ方も良いでしょう。
トッピングの選び方
ラーメンのトッピングは、味やボリュームもさることながら、器の中での見た目も重要です。
全体的にあっさりしがちなヴィーガン向けのラーメンですが、お好みで色んなトッピングを組み合わせて盛り付ければ、食欲をそそる一杯になります。
さまざまな食材がトッピングに使用できますので、ぜひお試しください。
- メイン:車麩角煮、ヴィーガン向けチャーシュー、湯葉、大豆ミート、厚揚げ
- 緑:わかめ、ほうれん草、ねぎ、水菜
- 黄:かぼちゃ、黄パプリカ
- 白:白髪ねぎ、もやし
- 赤:糸唐辛子、赤パプリカ
簡単ヴィーガンラーメンの作り方
それでは、ヴィーガンの人でもおいしく召し上がっていただけるラーメンのレシピをご紹介します。
昆布だしと干し椎茸の戻し汁を合わせたスッキリとしたWスープに、重曹入りのお湯で茹でて中華麺に近い風味や食感を再現したパスタ麺を組み合わせたラーメンです。
本物のラーメンにかなり近い仕上がりになりますので、ぜひお試しください。
材料(2人分)
麺
- ・パスタ 160g
- ・食用重曹 15g
- ・塩 10g
- ・水 1リットル
スープ
- ・水 800ml
- ・出汁昆布 8g
- ・干し椎茸 4〜5枚
- ・しょうゆ 大さじ3
- ・みりん 大さじ1
- ・白ねぎの青い部分 1束
- ・しょうが 15g
トッピング(車麩角煮)
- ・車麩 4個
- ・水 180CC
- ・しょうゆ 50CC
- ・みりん 30CC
- ・酒 30CC
- ・砂糖 大さじ1.5
- ・しょうが 小さじ1
- ・にんにく 小さじ1
- ・小麦粉 適量
トッピング(その他)各適量
- ・白ねぎ
- ・青ねぎ
- ・糸唐辛子
- ・黒こしょう
作り方
スープ作り
①干し椎茸を水500mlに浸し、落としラップをして一晩冷蔵庫に入れる
②干し椎茸の戻し汁を鍋に入れ、水300mlを継ぎ足す
③鍋に出汁昆布、白ねぎの青い部分、しょうがをいれて中火にかける
④沸騰前に出汁昆布のみを取り出して、醤油とみりんをいれて一煮立ちさせる
トッピング作り
⑤白ねぎは白髪ねぎにし、青ねぎは小口ぎりにしておく
⑥車麩は水に15分ほど漬けて水戻しした後、軽く絞って全ての調味料を混ぜた液に10分漬け込む
⑦調味料を軽く絞って、食べやすい大きさに切った後、小麦粉にまぶす
⑧小麦粉にまぶした車麩を分量外の油(大さじ1)で、表面がカリッとするまで揚げ焼きにする
⑨車麩をつけ込んでいた調味料をフライパンに戻し、揚げ焼きにした車麩と絡めながら5分程度中火で煮詰める
仕上げ
⑦鍋に1リットルの水を入れて火にかけ、沸騰したところで、塩と重曹を入れてかき混ぜる。重曹を入れた瞬間に少し泡立ちが大きくなりますので、大きめの鍋を使用してください。
⑧再沸騰した⑦のお湯に麺を入れ、実際の茹で上がり時間よりも2分程度長めにゆでる
⑨茹で上がった麺は、表面のぬめりをとるように少しお湯で洗い、器に麺、スープ、トッピングの順番に盛り付ける。
まとめ
ヴィーガンの人でも食べることができるラーメンのレシピについてご紹介しました。
ラーメンはおいしい反面、動物性脂肪や塩分の過剰な摂取や、添加物や化学調味料が気になるメニューでもあり、使われている材料が動物性食品が多いことから、ヴィーガンの人にはなかなか食べることが難しい料理です。
今回ご紹介したレシピであれば、そういった心配なくお召し上がりいただくことができます。ぜひヴィーガンの人もそうでない人も、一度試してみてください!