この記事でわかること
マリトッツォとは?
去年から巷でもその名前を賑わすようになった「マリトッツォ」。今年からスターバックスでも売られるようになり、「台湾カステラの次は、マリトッツォ。広告代理店の仕掛けサイクルが短くなったな・・・」などと斜に構えている私ですが、当時、イタリアに住んでいた頃は、筆者にとっても馴染深いお菓子でした。
イタリアのどこのBAR(バール)のガラスケースの中にも必ずと言っていいほど、見るからに甘いマリトッツォがところ狭しと並べてあったし、ホイップクリームが大好きなイタリア人たちは、朝からエスプレッソでその溢れんばかりの生クリームを胃に流し込んでいました。
イタリアで最もよく見かけたのは、マトリッツォ・マルキッジャーノ(Maritozzo Marchigiano)という細長いパンにふわふわの丸いホイップが詰めてあるマリトッツォでしたが、シンプルな丸いパンに生クリームを挟んだマリトッツォや、砂糖漬けの輪切りのオレンジや、思い思いの果物を挟んだもの、”Maritozzo salato”(しょっぱいマリトッツォ)と名乗る、ハムや野菜など様々な具を入れたホットドッグのようなおかずマリトッツォまでさまざまな種類があります。(おかずは見た目はもはやパニーノやハンバーガー。)
そんなイタリア人たちの歴史あるソウルスイーツ(?)、マリトッツォ。本来はバターと小麦粉と生クリームで作る、パン生地とホイップクリームを、米粉と豆乳クリームとブルーベリーを使い、グルテンフリーの「ブルーベリー・マリトッツォ」を作ってみました。
小麦アレルギーや、乳製品を控えている方でも楽しめるグルテンフリーのマリトッツォの作り方を見ていきましょう。
カフェ店主が作るブルーベリーマリトッツォ!
グルテンフリーのブルーベリー・マリトッツォの材料
材料は米粉パンを作る、米粉と豆乳。バターの代わりにココナッツオイルを使うと香りが甘くて美味しいです。(バターでも可)
また、小麦粉を使わなくても、ベーキングパウダーがあれば十分美味しくパンが焼けますし、乳製品フリーです。
米粉 200g
ドライイースト、またはベーキングパウダー 4g(小さじ一杯弱)
きび砂糖 20g(なければ砂糖)
塩 3g
水 50g
豆乳 50g
ココナッツオイル(なければバター) 20g
溶き卵 1個分程
【豆乳ホイップクリーム】
豆乳クリーム 150ml
ブルーベリー 100g程度
きび砂糖 12g(大さじ一杯弱)
バニラエッセンス(小さじ半)
ブルーベリー・マリトッツォの作り方
豆乳を温める
耐熱ボウル(耐熱皿)に、豆乳、水、きび砂糖(砂糖でも可)を入れて、レンジで30秒(40~50度くらいになるまで)温めます。(コンロで温める場合は、ミルクパンなどで30秒ほど加熱する。)
生地を作ろう
卵一個を別の皿に割り、溶き卵を作ります。
ボウルに米粉100gとドライイースト(またはベーキングパウダー)を入れ、だまが見えなくなるまでよくかき混ぜます。
むらがなってきたら、残りの米粉100gと、溶き卵半分、塩3g、ココナッツオイル(バター)30gをボウルに加え、さらにかき混ぜます。
だまもなくなり滑らかにまとまってきたら、ボウルから耐熱皿に移し湯せんて生地を温めます。(沸騰のお湯で3分ほど)
※レンジで温めても良いですが、熱くなりすぎてしまう場合があるので、レンジを使う場合は15秒ほどで取り出しましょう。
米粉をまぶしたまな板などの台に移し(打ち粉)、手のひらで押すようにゆっくり捏ねます。
※水気が多く生地はベトベトして手にくっつくのでビニール手袋などをすると良いでしょう。
生地を6分割程にちぎり、手のひらで丸め、オーブンシートの上に間隔を空けて並べます。この時、べたつく場合は手のひらに米粉をつけると綺麗に丸められます。
丸めた生地の上にラップをかけ常温で20分~30分ほど発酵させましょう。(丸い生地が1.5倍くらいになったらOKです。)
※このタイミングでオーブンを180度に余熱します。
豆乳ホイップクリームを作ろう
豆乳クリーム150mlと豆乳きび砂糖12gに、バニラエッセンスを小さじ半分程入れよく泡立てます。
ブルーベリーをジップロックか、ナイロンの袋に入れて指で潰しましょう。
潰したブルーベリーをこして、ブルーベリーの果汁をクリームに追加します。
残ったブルーベリーの果皮は別皿に移しておきます。
オーブンでパン生地を焼こう
残りの溶き卵を塗って艶出しをします。
180度で余熱したオーブンで12分~15分焼きます。
焼きあがったパンに切れ目を入れ、よく冷まします。
パンの間に豆乳ホイップクリームをたっぷり詰めて、ブルーベリーの果実を乗せたら完成!
※ホイップクリームは絞り袋に入れてパンに詰めると綺麗に挟めます。ジップロックやナイロン袋の端をハサミで切って絞り袋にするのも良いと思います。
マリトッツォ
シンプルなサンドウィッチ風のスイーツなだけに、何を挟んでも美味しいマリトッツォ。
本場イタリアでは、クラシックなカフェのデザートとして(あるいは美味しい前菜の一品として)今日でも愛され続けています。
次回はしょっぱい系マリトッツォにトライしたいと思います。
おかずマリトッツォのレシピがこちらのページに書いてあります。(イタリア語)